【開催報告】「1から企画を立てるのに必要なスキルを身につけよう」〜行政経営から見える「必要とされる地域の力」編〜

こんにちは!コラボレーションスペースTaktを運営する、学生団体Con-Taktです。

「1から企画を立てるのに必要なスキルを身につけよう」シリーズは今回で第5弾となります。

イベントの経緯

この研修会は「1から企画を立てるのに必要なスキルを身につけよう」というテーマで複数回開催されています。

昨年度Con-Takt主催で足湯イベントをJR草薙駅南口広場で開催しましたが、準備期間が短かったことや、前提知識の共有がなされていなかったなど様々な反省点がありました。

そのため今年度は事前にさまざまな角度で企画について学ぶことから始めています。12月ごろに企画ができるようにCon-Taktでは動いています。

12月の企画はTaktで「24時間イベント」を開催予定!

研修会のスケジュールは以下の通りです。

8月1日(火)企画・立案編(開催済み)
講師:土肥 潤也|一般社団法人トナリス 代表 / みんなの図書館さんかく 館長

8月8日(火)コミュニケーション編(開催済み)
講師:榛葉、内山│Con-Takt

8月22日(火)アイデア発想編(開催済み)
講師:酒井 敏|静岡県立大学副学長

8月29日(火)デザインシンキング編(開催済み)
講師:小澤 京子│常葉大学造形学部造形学科 非常勤講師

9月26日(火)わかりやすい伝え方編(開催済み)
講師:窪田 てるみ|しあわせ販促工房 漫画クリエイター

11月21日(火)行政経営から見える「必要とされる地域の力」編(開催済み)
講師:鈴木 健一|静岡市役所 企画局企画課 課長補佐

この研修会はCon-Taktメンバーだけでなく、Taktの会員の方や会員でもない方も参加できるものとなっていました。

本記事の流れ

イベント概要

開催日:11/21(火)18:30~20:00

場所:コラボレーションスペースTakt

参加人数:約20人

講師:鈴木健一さん|静岡市役所 企画局企画課 課長補佐

※詳しいイベントの概要についてはこちら

イベント当日の様子

鈴木さんの自己紹介から始まり、企画課でやっていることや、静岡市役所に関するお話を聞きました。そして、今回のメインのお話は、主に「政策企画」と「地域の力」です。途中に話し合いをしながら、いつもとは違う視点で政策について考える機会となりました。

政策企画

まずは人々の意識として、今は根拠よりも意見が重視されがちな時代です。インターネットやSNSの普及により多くの情報に簡単にアクセスできるようになりました。

そして、注目を集める情報により注目が集まる傾向にあり、その情報は詳細な根拠のある情報ではなく、単純で分かりやすい意見であることも多いです。そのため、中間的な意見は消えやすく、声高で分かりやすい両端の意見が受け入れられやすい傾向になっています。

このような傾向の中で大切になってくるのが論理的思考(ロジカルシンキング)です。根拠は何なのか、事実と意見が混ざっていないか考える必要があります。根拠に基づき、筋道を立てながら結論の説明をすることが重要です。

ワークの内容

「小学校の給食費」を例として話し合いを行いました。

子育て世帯に向けた支援として、給食費の無償化を求める声があります。
参考として、静岡市の給食費は材料が個人負担であり、小学校では1食約280円、年間50,391円です。実際には1食2~3千円かかっています。

このテーマに関して、無償化に賛成、反対、中立・その他の主に3つの枠に分け話し合いを行いました。

賛成側の考えとしては、給食費以外のいらない費用を削ればなんとかなるのではないか、給食費は目にみえるお金だから支援しやすいというものがありました。

反対側の考えとしては、他に資金が必要なところがあるのではないか、実際にかかるお金がわかったら、支援してほしいという考えを改めるのではないかというものがありました。

他の考えとしては、子育て支援は必要であるため、無償化以外のことも含めて議論が必要である、材料費の話ではなくて、子供を産む前にお金に関する知識を入れる機会が必要であるというものがありました。

地域の力

根拠よりも意見が重視されがちな時代だからこそ、根拠を明らかにすることが重要ではないかと鈴木さんは考えているようでした。国は「根拠に基づく政策形成」が重要である一方で、地域には「根拠と共感に基づく政策執行」が重要です。地域はみんなの力が集まる必要があり、みんなが実際に行動するためには、共感を得るための根拠が大切になります。

最後に、「これまでの単純延長上に未来を置かず、この街は『この程度』と思い込まないで。仲間や友人と明るい未来に向けて語り合ってみて、自分でできることを探してみよう」とまとめてくれました。

企画者へのインタビュー

今回の企画はCon-Taktメンバーの1年生2人が行いました。

どうしてこの企画をやろうと思ったの?

Tくん:
Taktで話し合いとかをする時に、発言が偏っていたり、発言しづらいと思うことがあります。話し合いが多い場なので、いろいろな意見を反映できるようになったらいいなと思ったからです。

市役所に注目した理由はある?

Tくん:
市役所は一番最初に思いついて、その後にどの課の方にお願いするかを考えました。そこで、企画課が話し合いをたくさんしていそうだと思ったからです。
他にも自治会長という案もありましたが、近いようで意外と近くなく、業務内容も実はあまり知らないという市役所にしました。

企画を進める上で大変だったことは?

Rくん:
メールが特に大変でした。自分自身、真面目な内容のメールは初めてでしたし、一度も会ったことがない人と連絡を取り合うことに緊張しました。

実際に会って打ち合わせもしたんだよね?

Tくん:
重要な会議をしているようなお部屋に通してもらって、とても緊張しました。実は打ち合わせをする部屋に辿り着く前に迷って、階段を往復したりしました(笑)
鈴木さんもすごく考えてくれていて、「なんでやろうと思ったの?」とか「当日の時間配分は?」と質問をしてくれ、それに答える形で打ち合わせが進んでいきました。

この企画の見どころはどこだった?

Tくん:
途中にある話し合いですね!ただ、実は話し合いを3つやる予定だったんです。それが、時間の関係で1つになってしまって……。事前に時間配分をもっと考えておけばよかったです。

全体的にやってみた感想をお願いします!

Tくん:
こういう一つの企画をして、一人の人を呼ぶのもすごく大変だし、集客も大変だと思いました。

Rくん:
確かに一つのイベントをやるために、やることがたくさんあるって分かりました。広報だったり、話し合いだったり……

Tくん:
ですが、今回イベントを企画する側になったことで、事前準備の大切さを知ることができたのはよかったと思います!

Rくん:
他によかったこととしては、参加者の方にいい会だって言ってもらえて嬉しかったです!

次に活かしたいことはある?

Rくん:
事前の準備が勝負だと思うので、そこを念入りにやりたいです。

Tくん:
相手とのコミュニケーションを大切に進めていきたいと思います!

おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございました。初めての企画から、たくさんのことを学んだ様子の2人でしたね!

私たちが住んでいる地域の政策に携わっている方にお話を聞くことができ、政策を身近に感じることができました。鈴木さん、改めてありがとうございました。

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