【開催報告】「1から企画を立てるのに必要なスキルを身につけよう」〜デザインシンキング編〜
はじめに
この記事は、8月29日(火)コラボレーションスペースTaktで開催されたイベント、「1から企画を立てるのに必要なスキルを身につけよう〜デザインシンキング編〜」の開催報告です。
登壇いただいたゲストは、常葉大学造形学部で非常勤講師をしている小澤京子先生です。デザインシンキングとは何か知るところから始まり、実践まで行いました。
本記事の流れ
- この研修会の経緯
- イベント概要
- 当日の様子
この研修会の経緯
この研修会は「1から企画を立てるのに必要なスキルを身につけよう」というテーマで複数回開催しています。
昨年度Con-Takt(Takt運営学生団体)主催で足湯イベントをJR草薙駅南口広場で開催しましたが、準備期間が短かったことや、前提知識の共有がなされていなかったなど様々な反省点がありました。
そのため今年度は事前にさまざまな角度で企画について学ぶことから始めています。12月ごろに企画ができるようにCon-Taktでは動いています。
研修会のスケジュールは以下の通りです。
8月1日(火)企画・立案編(開催済み)
講師:土肥 潤也|一般社団法人トナリス 代表 / みんなの図書館さんかく 館長
8月8日(火)コミュニケーション編(開催済み)
講師:榛葉、内山│Con-Takt
8月22日(火)アイデア発想編(開催済み)
講師:酒井 敏|静岡県立大学副学長
8月29日(火)デザインシンキング編(開催済み)
講師:小澤 京子│常葉大学造形学部造形学科 非常勤講師
9月26日(火)漫画制作から考える「わかりやすい伝え方」編(開催済み)
講師:窪田てるみ|しあわせ販促工房 漫画クリエイター
この研修会はCon-Taktメンバーだけでなく、Taktの会員の方や会員でない方も参加できるものとなっていました。
イベント概要
日時:8月29日(火)18:00〜20:00
開催場所:コラボレーションスペースTakt
参加人数:約20人
講師:小澤 京子(常葉大学造形学部非常勤講師)
当日の様子
ユニークのある自己紹介
みんなで自己紹介から始まった今回の講座。自己紹介の方法は少しユニークでした。話す内容は「名前、所属(学年)、今の気分」と一見普通に見えますが、今の気分は7つの写真から選び、その画像を選んだ理由を話しました。また、傾聴の工夫もありました。自己紹介をしている人がどのタイミングで終わったのかわかるようにし、その合図で聞いている人が拍手をすることで、会場の雰囲気が和やかになりました。
デザインシンキングについて聞く時間
自己紹介が終わったら、デザインシンキングに関するお話を聞きました。デザインシンキングと聞くと、デザインの講座と考える方もいるのではないでしょうか?ここからは会で小澤先生から学んだことを書いていきます。
ここで学ぶデザインシンキングとは「問題を解決する方法を設計(design)するための考え方(thinking)」のことです。
ダブルダイヤモンドと5つのステップ
デザインシンキングの流れとして、主に二つの形があると話していました。一つ目がダブルダイヤモンドです。図のように発散と収束を2回繰り返しており、探索で発散し定義で収束。その後に展開で再度発散し、提供で収束をするという流れです。
もう一つは5つのステップがあります。そのステップとは、共感、定義、アイデア、プロトタイプ、テストの5つです。共感と定義は人の気持ちになって考えるフェーズで、アイデア、プロトタイプ、テストはまずやってみて、相手の反応を見て改善をするフェーズです。
デザインシンキングにおいて大切なこと
デザインシンキングには3つのポイントがあります。
- 人の気持ちから考える
- 思い込みを変える
- 自分には想像力がある!と思い込む
そして最も大事なことは、自分が「楽しい!やってみたい!」と思うことを考えることだと教えてもらいました。
実際に体験をしてみる
デザインシンキングの考え方について知ったところで、実際に4人程度のチームでワークを行いました。はじめにブレインストーミングを行い、「楽しい!嬉しい!」と思う行動を2分間でたくさん出します。
そのようにして頭をほぐしたら、「歯医者さん」というお題でグループワークをやりました。歯医者が大嫌いな男の子が気持ちよく歯医者に行ける方法を、デザインシンキングの手法を使って考えるという内容です。
男の子のおおまかな性格や好きなものについては冒頭で小澤先生から説明がありましたが、より詳しい情報を知りたいときは小澤先生に質問をすると男の子になりきって答えてくれました。
小澤先生に男の子の気持ちを聞きながら、その子が何を思っているのか、課題の本質を考えていきました。些細な考えでも付箋に書き、模造紙に貼りながらチームメンバーに伝えるという発散をした後で、たくさん出た案を少しずつまとめて収束します。
最後にチームでまとめた意見を、模造紙を見せながら全体に共有しました。具体的に出た考えとしては、歯磨きチェックシートを作って歯医者はご褒美をもらう場所にするという実現可能と思えるような案から、先生が男の子の好きなキャラクターの格好をするといった面白い案までたくさんありました。
おわりに
今回のワークでは、男の子の気持ちをたくさん想像し考えることで、さまざまな仮説や案が出てきました。このセミナーとワークを通して、「気持ち」を考えることの大切さを実感できました。
「デザインシンキング」
言葉を聞いたことはありましたが、学んだり使ったりしたことはなかったので、新たな考え方を知ることができる貴重な時間を過ごせたと思います。
\登壇してくれた小澤先生、ありがとうございました/